防災の実態から考えた防災キャンプのススメ
災害が増加傾向にあるなか、誰もが防災教育の重要性を認識していますが、実際に防災を学ぶ機会が広く浸透しているとは言えません。県民の防災意識は高いものの、「自分の身にいつ災害が起きるのか」という視点で考え、具体的な行動に移せていないことが課題となっています。イメージしにくい災害や防災について、実効性のある行動につなげるためには、「知る」「気づく」「深く読み解く」「考える」「行動する」というステップを意識した学びが重要です。また、防災を「特殊なもの」と考えるのではなく、「あたりまえのこと」、「普通のこと」として考えることが大切です。
これらを身につけるため、実際にその状況を体験しないとイメージがつかみにくいとされる災害について、キャンプ活動を通した防災教育を展開しています。キャンプを行うフィールドを通常の野山から避難所という設定に置き換えることによって、災害時でも快適な生活を送ることができるすべを学ぼうというのが「防災キャンプ」です。
キャンプで災害時の
スキルを身につけよう !
~おうち防災キャンプも~
自然の中で過ごすアウトドアと災害時は、ライフラインが使えない「非日常」という意味では同じです。アウトドアを通じて培ったサバイバルスキルや知識などは、災害発生時にも活用できます。また、限られた物資だけで寝泊まりする体験は、避難所生活の疑似体験にもつながります。キャンプ場に行く時間がない方は、災害発生を想定した自宅キャンプもおすすめです。どれくらいの物資を1日に使うのか、火はどのように扱えば良いのかを学ぶことができ、ガスや電気が使えないシーンを想定した訓練になります。


アウトドアグッズで
防災対策を!


防災グッズを揃えたいと思った時に、選択肢の1つとして是非お勧めしたいのがアウトドアグッズです。アウトドアグッズは元々自然の中で使用されることを想定されたもの。「非日常の空間を過ごす」という点では災害時と共通する部分があり、備えとして緊急時にすぐに役立つものばかりです。決して他人事ではない防災対策。日常生活やアウトドアシーンで使用することはもちろん、急な災害に備えて、心の準備ができるよう、防災グッズを改めて見直してはいかがでしょうか?

及川真一
- 日本赤十字東北看護大学
- 日本赤十字東北看護大学介護福祉短期大学部講師
- 仙台大学大学院スポーツ科学研究科修了
秋田県防災基本条例検討会議委員、秋田県災害福祉広域支援ネットワーク協議会委員、秋田県総合政策審議会専門部会委員 ( 防災・減災・県土強靱化)、にかほ市防災会議委員などを務める。
〈出版物〉 防災キャンプのすすめ - 災害時に役立つアウトドアの知識 ( 秋田魁新報社2016年出版)ほか

